第3章 第5室
高橋 潮の部屋 その1
私が自分で最初に選んだ作家が高橋潮です。
少女の合わせた手の間からこぼれ出る印象的な光・・・・・
これぞメゾチントの神髄といわせる典型的なモチーフ
経験の浅い稚拙で荒削りの技術・・・
作品からはそんな未熟さが見て取れましたが・・・
その素敵な雰囲気はそれを乗り越えるのに
充分な魅力を持っていました。
この部屋ではそんな高橋潮の修業時代ともいえる
想いのこもった作品を展示しています。
第3章 第7室
高橋 潮の部屋 その2
4,5室で紹介した齋藤カオルに教えを受けたりした
高橋潮の技術はめきめき上達し・・・
変わらないモチーフの女性も子供から少女へ
そして女へと変化をしていきます。
主流のカラー作品にモノクロが加わったり
和装の婦人が現われたり
変わらず女性を取り上げながら内容は多彩さを深めていきます。
そんな女性像の奥深さをご堪能ください。
おことわり
サロン舟・Y-Yギャラリーの収蔵作品を40室に分けてご紹介してきましたが、実は第2室,第3室を飛ばしてきました。
デジタルカメラの出る前、データにして記録を残すなどと考えたこともなく額装したまま倉庫の奥へ入ってしまい、改めてデータ化するのが難しい作品も多くあります。
第40室の紹介を終えた今、とりあえず、間に合わせの映像で申し訳ありませんが第2室、第3室のご紹介もさせていただきます。
過去の展示からの切り抜きも多く不鮮明な映像もありますが、戦後を代表する国内版画のすばらしさの一端に触れていただけたら幸いです。
第2章 第2室
戦後版画の創造と表現 具象編
昭和の30年代、40年代・・・日本の版画は世界のビエンナーレ・トリエンナーレで数多くの受賞を重ねてきました。
まさに浮世絵に次ぐ日本版画の全盛期だったと思います。
サロン舟・Y-Yギャラリーの中核をなすコレクションの中から、戦後国内版画をリードしてきた作家の作品を2室に分けて紹介します。
まずこの部屋では具象系作品を展示しています。
第3室の現代美術系作品と合わせてお楽しみください。
第2章 第3室
戦後版画の創造と表現 現代美術編
1960~70年代日本の版画は現代美術系作品においても世界の美術展において、数々の受賞を重ねました。
そんな日本版画全盛期の作家・作品の中から、この部屋では現代美術系作家の作品を展示しています。
戦後日本における新しい芸術の息吹・世界から高く評価された作品の数々をお楽しみください。
日本が経済・芸術・文化において華々しく活躍する時代の幕開けです。
昭和の終わりのころ日本は世界における真の大国だったのです。
第2章番外 第3+1室
戦後日本の絵画から
サロン舟・Y-Yギャラリーのコレクションは1970~80年代、当時活躍中の作家の油絵・デッサンなどの収集から始まっています。
現在の主要コレクションは版画ですが、若いころ収集した作品にはコレクターの思いと
希望が詰まっています。
もうすぐ80歳を迎えようとしている引退コレクターの若かりし頃の収集品をご覧ください。